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小川マーケティング事務所

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ヒット商品づくりに必要な機能的価値と情緒的価値
2017.5.9
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高くても買いたくなる消費者心理

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マーケティングで「おいしさを」つくる

「おいしさ」は研究部門、生産部門でつくるものと考えるのが一般的です。
しかしそこでつくられるのは「おいしさ」ではなく「高品質」なのです。なぜなら「おいしさ」はきわめて主観的な基準であり、それを口にする人の好き嫌いで決まるものだからです。
「当社のこの商品はこんなにおいしいのに何故売れないのだろう」という声をよく聞きますが、それは高品質であってもお客様に「おいしい」と思ってもらえていないからです。
マーケティングは「利益を上げるために商品を買ってもらえるようにするための施策(の集合)」です。
買ってもらえるようにするためには「お客様の心を動かし購入行動をとってもらう」施策をとること。
そして食品の場合、お客様の心を動かす最も優先すべき施策は「おいしいと思ってもらう」ようにすること。
「おいしさ」はマーケティングでつくります。

おいしさは消費者の心が決める

「おいしさ」はお客様の心が決めるもの


生産者がつくることが出来るのは「高品質な食味」。「おいしさ」はお客様の心が決めます。

味覚体験

消費者は今まで口にしてきたものを基準に「好き(=おいしい)、嫌い(=まずい)」を判断します。
「おふくろの味」は子供の時から長年慣れ親しんできた味だからこそ「おいしい」と思うのではないでしょうか。
それぞれの家庭毎に無数の「おいしさ」があります。
ロングセラー商品でよくある失敗事例ですが、生産者サイドとしては高品質な味わいに変更してもこれまでのユーザーは「味が変わっておいしくなくなった」との理由でそのブランドから離れていってしまいます。
これも味覚体験が「おいしさ」に大きく影響しているからに他なりません。
味覚体験を利用した販売促進の一例ですが、今年の東京マラソンのゴール後にあるビールメーカーがビールテイスト飲料のサンプリングをしました。
その時口にしたビール飲料には格別な「おいしさ」を感じ、その後そのブランドのリピーターになった人が多くいただろうことは容易に想像出来ます。

雰囲気/心理状態

「おいしさ」は心が決めるものですから、それを口にするときの雰囲気、心理状態によって変化します。
家庭内使用の多い食品のコマーシャルで一家団欒のシーンが多く使われているのも、わいわい楽しく食べてもらうことで「そのブランドをさらにおいしく思ってもらう」という意図があるのでしょう。
以前のウイスキーのコマーシャルは登場人物は一人が多く、しみじみじっくり飲む「おいしさ」を訴求していましたが、今のハイボールブームにおいては複数の登場人物でわいわい楽しむことでのウイスキーの「おいしさ」を伝える傾向にあります。
これらの例で見るように自社のブランドを使用するシーンの提供で更なる「おいしさ(=おいしいと思ってもらうこと)」をつくっていると言えるでしょう。

商品の持つ情報

ここでの情報とは素材、製法だけでなくそのブランドの物語性、作り手のこだわり、ブランド力、ネーミング、キャッチコピーなど様々なものがあります。
これらの情報は「おいしさ」を左右する一番大きな要因ではないかと思います。
松阪牛の一つの個体からとれたロース肉で一方は「松阪牛」というブランドを付け、もう一方は「国産和牛」と付けた場合、どちらが「おいしい」と感じてもらうことができるでしょうか。
同じ品質でも情報の違いで「おいしさ」が違ってきます。

何故「おいしさ」が必要か

トライアルユース(試用)とリピートユース(継続使用)があることをご存知だと思います。
特に食品の場合、企業が利益を上げるために必要なのはリピートユースをしてくれるお客様を増やすことです。
車や電気製品などの耐久消費財は一度買ってもらえると次に買ってもらえるのは数年先、トライアルユースで利益を上げなくてはなりません。
ところが食品はトライアルユースで利益が出なくても毎週、場合によっては何日かおきに買ってもらうことが出来るのですからそこで利益が上がる消費構造になっています。
食品の場合、消費者は「おいしいかも知れない」と思ってトライアルユースをし、「おいしい」と思えばリピートユースをしてくれます。
「おいしさ」この言葉は主観的でかつ非常に抽象的ですが、消費者は食品に対してはこの言葉を頻繁に使用します。
テレビのグルメ番組で出演者がそこにある食品を口にして「わー、おいしい」、友人、知人からは「これおいしいわよ」との口コミが頻繁に交わされています。
「これこれこういう原料でこういう味がする」などと言う人はほとんどいません。
そして口コミを聞いて、多くの人は「一度食べてみたい」と思うのです。
食品の場合は単価が低いために、新製品、珍しさという理由だけでもトライアルユースが非常に起こりやすいという特徴がありますが、口コミはさらにトライアルユースを促進します。
そしてトライアルユースをしたお客様がその商品を「おいしい」と感じれば継続的に購入(=リピートユース)するようになり、周囲の人に「これおいしいわよ」と口コミでその商品を伝えてくれるようになります。
「おいしさは人それぞれなので高品質のものをつくり営業ががんばれば売れる」わけではありません。
ターゲットとするお客様が「おいしい」と思い、「おいしい」という言葉を口コミで広めてくれることを目的にしたマーケティング施策を講じる、それが売れる商品、ロングセラー商品を生み出します。

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