「モノ」と「コト」
しかし調査を完璧にやったとしても魅力的な商品コンセプトが開発されるわけではありません。
商品コンセプトには自社の強み、自社の思いを反映させて初めて魅力的なものになります。
新製品・新商品開発をされている皆さんは「モノ」と「コト」という話を聞かれたことがあると思います。
今の時代、お客様は単に商品を消費するため(モノ)に購入するのではなく、それを購入する場合に「それを使用することでどのようないいこと」(コト)があるかを期待しています。
「モノ」を消費しているのではなく情報を消費しているとも言えます。
商品が氾濫している現代では単に「機能、品質がいい、価格が安い」だけではお客様に買ってもらうのは難しくなってきています。
「モノ」としてだけでなく「コト」をどう商品に付け加えることが出来るかが新製品・新商品開発のポイントになってきています
物語のある商品
マーケティングのセオリーでは、あらかじめそのお客様の好みを聞いて肉好きと判れば肉料理を用意すると思います。
しかし、奥さんには得意な魚料理がありそれをお出ししたらどうなるでしょうか。
近所の魚屋さんで鮮度のいい魚が手に入ったこという物語、お客様に喜んでもらいたいという奥様の思いが伝わることで、お客様の感動は一入(ひとしお)だと思いませんか。
商品でも同じです。物語のある企業からの物語のある商品、企業の思いのある商品の方がお客様が興味を持って感動してくれます。
理性と感性に訴える商品
購買行動においてどちらが影響力が強いかご存知ですか?感性です。
まず感性が刺激されその商品に好感を持ちます。そして次に理性が購買行動の後押しをします。
感性を刺激された後に品質、機能、価格などを理性で最終的に判断して購入します。理性に訴えるだけ、感性に訴えるだけの商品は買ってもらうのが難しくなります。
魅力的な売れる商品は感性を刺激する要素と理性を刺激する要素を兼ね備えています。