高くても買いたくなる消費者心理

商品開発、マーケティングのサポートをさせていただいていた福島県にあるドライフルーツ製造会社がGINZA SIXに国産果実ドライフルーツ専門店「綾ファーム」を出店しました。
開店以来客足も途絶えることなく採算ベースを大きく上回る売り上げとなっています。

この商品ですが、原料果実の生産地、品種名だけでそれぞれの果実の特徴の説明はありませんし、あえて商品訴求といえば「手間暇かけてつくった」ということでしょうか。
国内で販売されているドライフルーツの10倍(gあたり)近くの価格で内容量は約70gで2,400円、まさに高級、高価格ドライフルーツです。

何故この商品が売れるのでしょうか?
主たる成功要因として三つのことがあげられと思います。

一、ドライフルーツと言えば果実の保存性を高めることを目的としてつくられたものですが、今回の製品開発においては保存性を捨て果実本来のおいしさを追求することで他のドライフルーツと差別化された独自性のある製品であること。賞味期限はわずか3日から1週間。

一、GINZA SIX地下二階の食品売り場は各ショップが個性的店舗デザインでありながら統一感があり、さながら高級食品のテーマパークの雰囲気が醸し出されています。来店客のわくわく感をつくり出すことで価格に対する理性的判断が弱まる状況になるという消費者心理を考えたGINZA SIXの運営会社のマーケティング戦略がきちんとしていること。

一、綾ファームでは冷蔵ショーケースに製品を並べ、お客様に6種類のドライフルーツをチョイスしてもらった後、スタッフが手袋をはめ金属製の箸を使ってパッケージに詰めます。そのことで高級感、おもてなし感を演出し商品価値を高めていること。手間がかかるため四人のスタッフで対応。

この三つの要素のどれか一つが欠けても成功は見込めないでしょう。
そしてこの三つの要素は今までにない新しいことばかり、日本人に多いといわれる「新しもの」好きの心をとらえマーケティングではないでしょうか。

綾ファームのサイト

今回の商品は機能的価値(=物の働き、効果)の訴求はなく、情緒的価値(=ことに触れて起こる感情)で商品に人気が出たものです。
情緒的価値の強い商品は、一般的には一時的な人気は出やすいものの、消費者の移り気の影響で商品が売れなくなると言われています。
一時的人気からブランドが構築されるようになるまで常に新しいマーケティング施策で消費者の気をひきつけなくてはなりません。
これからが正念場になるのでしょうね。

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